吹付け工法紹介

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吹付けとは

塗装を行なう際、スプレーガンで塗料を吹付け、仕上げる工法です。
塗料が噴霧されるため、均一な塗膜を作り出すことができ、内外装を問わず利用されています。

1.リシン [JIS A6909]

一番古くから安価な吹付け材として使用されてきました。
カンスイ石、ケイシャなどの1~2mm程度の骨材を混和して吹き付けます。
【セメント系】施工性、耐候性に問題あり、壁のモルタルとはなじみが良い。
【アクリル樹脂エマルジョン系】 施工性の良さから主流。
【弾性系】樹脂に弾性を持たせたものから、アクリルゴム系まで壁のクラック追従性を改良。

透明樹脂を使用して、骨材に着色骨材・セラミックなどを使用した、「多彩リシン(スキン系)、セラミック塗装」などもこの仲間です。

リシン

2.スタッコ(厚付仕上塗材) [JIS A6915]

いわゆるドイツ壁と言われる、ゴツゴツした感じの仕上がりになります。表面をコテやローラーで押さえたタイプもあり、ビヒクルも前述のセメント系(無機質)、アクリル樹脂エマルジョン系(有機質)、アクリルゴム系と同じです。

汚染性、耐候性、耐クラック性により、有機質系が主流です。

スタッコ(厚付仕上塗材)

3.吹付タイル(複層模様吹付材) [JIS A6910]

セメント系(C)、合成樹脂エマルジョン系(E)、反応硬化型エマルジョン樹脂系(RE)、反応硬化型溶剤系(RS)などがあります。

図のように下塗(シーラー:アクリルエマルジョン系・塩ビ系・エポキシ樹脂水系・溶剤2液系など)、中吹き主材(パターン形成)、上塗り(アクリルエマルジョン系・アクリル樹脂溶剤系・アクリルウレタン系、ポリウレタン系、シリコン系・フッソ系、光触媒樹脂系)の3工程から形成するので、複層と呼ばれています。

その組み合わせにより、見た目、手触りはほとんど変わりませんが、性能、価格がピンからキリまでさまざまです。

吹付タイル(複層模様吹付材)

4.防水型弾性吹付タイル(防水型複層模様吹付材) [JIS A6021]

主材に防水性能と弾力性(耐クラック性)に富んだ、アクリルゴム・ウレタンゴム・シリコンゴムなどを使用しているので、防水性能があります。また、上塗剤に耐候性、耐クラック性、耐汚染性を持ったアクリルウレタン、ポリウレタン、シリコン樹脂、フッソ、光触媒樹脂などを組み合わせています。

この工法もその組み合わせにより、見た目、手触りはほとんど変わりませんが、性能、価格がピンからキリまでさまざまです。

防水型弾性吹付タイル(防水型複層模様吹付材)

5.防水型単層弾性吹付タイル(防水型単層模様吹付材) [JIS A6910]

図5のように、前述の複層型の上塗剤の施工を省いた工法で、耐汚染、耐候性など上塗剤に求められる性能を、特殊主剤が担当したものです。
下塗はシーラー各種、主材にはアクリルゴム樹脂系、ウレタン樹脂ゴム系、シリコン樹脂ゴム系などあり、耐汚染性・防カビ性・防藻性・防水性・透湿性を持った「多機能型単層弾性仕上材」が主流です。

防水型単層弾性吹付タイル(防水型単層模様吹付材)

6.天然石調吹付材

1の骨材吹きつけが発展してきたもので、御影石、砂岩などの天然石の風合いと仕上がりを吹付け材で再現したもので、天然石より安価であり、曲面などどんな部分にも吹きつけ可能です。目地も一般的な「沈み目地」、二重になった「江戸きり目地」、磨き仕上など本物と寸分変わらない再現ができます。
表面保護としてウレタン樹脂・フッソ樹脂が使用されています。クラックができると完全修復の困難な工法ですので、弾性を持たせたタイプの本工法も開発されています。
(例)カネボウ化成 ベルオール石調

7.シート状天然石調吹付材

前述の天然石調吹付材を工場でシートに再現して、気象状況や職人の技術により、仕上がりの左右されがちな現場での施工品質を安定させようとする工法です。現場ではエポキシ樹脂で接着させます。この工法も、目地の切り方で本物に見えるかどうかが分かれます。

8.コテ・ローラー塗材

木コテ、金コテ、パターンローラーを使ってさまざまなパターンのバリエーションを表現できるようにした塗材です。内装・外装用にまた漆喰状、骨材を混入したもの、珪藻土を配合したものなどがあり、弾性を持たせた塗材もあります。
(例)アイカ工業 ジョリパット

9.内装天井材

1のリシンの骨材として「蛭石」「パーライト」などを使用したもので、軽いため天井に使われます。断熱、防音、結露防止の効果も骨材の特性により生まれます。

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